再婚した妻の連れ子は健康保険の扶養に入れるの?

投稿日時 2014年12月19日 | カテゴリ: メルマガ

こんにちは。
社会保険労務士の杉山 加奈子です。

今回は、「再婚した妻の連れ子は健康保険の扶養に入れるの?」
をテーマにお話させていただきます。

「従業員が結婚したので、奥さんと奥さんの連れ子を本人の健康保険の扶養に
入れたいのですが、問題ありませんか?」

というご質問が、先日、顧問先からあったので、ご紹介したいと思います。

今回のケースは、事情があって妻の連れ子をご本人の養子にされないとのことでした。

この仕事をしてもうすぐ丸8年になりますが、離婚・再婚が珍しくない現在とは言え、
養子縁組せず親子で名字が異なるのは、比較的珍しいケースのように思います。


結論から申しますと、配偶者の連れ子は、養子縁組をしていない場合でも、
法律上の子と同様、健康保険の被扶養者になれます。

ただし、法律上の子については、被保険者本人と別居していても生計維持関係が
あれば問題ありませんが、配偶者の連れ子については、「同居」していることが
条件となります。


被保険者本人と妻の連れ子は、養子縁組しない場合名字が異なるため、手続きの際には、
「続柄」と「同居の有無」の確認のため、住民票等の提示を求められます。
この場合、住民票には、被保険者ご本人と連れ子の続柄は「妻の子」と表示されています。

変な話、たまたま、結婚した妻が被保険者本人と同じ名字だったという場合は、完全に
スルーされるのかもしれません。


ちなみに内縁の妻及びその連れ子も条件を満たせば健康保険の扶養に入ることができます。
所得税法上では、扶養となるには法律上の要件が必要ですが、健康保険上では異なります
のでぜひとも押さえておいてくださいね。


● 編集後記 ●

 健康保険の被扶養者の範囲は、社会保険労務士の試験を受けるときに被扶養者の範囲図を
 必死で頭に入れた記憶があります。

 被保険者本人との関係によっては、同居の有無が問われたりするわけですが、兄(姉)は
 同居していないと扶養に入れないのに、弟(妹)は同居していなくても生計維持関係が
 あれば扶養に入れるのは、面白いな・・・と、当時、勉強しながら感じた次第です。

 ご興味がある方は、被扶養者の範囲図をご覧ください。

 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3160/sbb3163/1959-230


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。






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